2つある「USAコットン」の意味

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「USAコットン」と言っても、違う意味をさすこともありますよ。それは、どういうことでしょうか。

Fabric Knowledge  /  生地の知識

「USAコットン」は2つある
——手芸とアパレル、同じ言葉が指す、
まったく違うもの

Jumble Shop  |  生地コラム

生地屋で見かける「USAコットン」と、ファッションブランドが使う「USAコットン」。同じ言葉なのに、実はまったく異なるものを指しています。混乱している方も多いこの二つの意味を、きちんと整理してお伝えします。

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手芸・ソーイング業界の「USAコットン」とは

手芸店や生地通販で「USAコットン」と表示されている生地は、アメリカのファブリックブランドが企画・デザインした主にキルト用のプリントコットン生地のことです。Moda Fabrics、Robert Kaufman、Michael Millerなど、世界的に知られるアメリカのブランドが毎シーズン発表するコレクション生地がこれにあたります。

概ね、約110cm幅・綿100%・シーチング程度の薄手の平織り。ほどよいハリ感があり、裁断も縫製もしやすいため、バッグ・ポーチ・キルト・パッチワークに最適です。ビビッドな色づかいやユニークなイラストなど、デザインの豊富さも大きな魅力です。

「アメリカで企画し、他国の工場で生産する」——これがUSAコットンの実態です。その中でも日本のプリント・染色技術は世界トップレベル。生地のミミに「MADE IN JAPAN」と書かれている場合はプリントしたのが日本の工場、いわば逆輸入の生地です。

つまり手芸業界での「USAコットン」は、原産地ではなく、ブランドの出身地・デザインの出所を指す言葉です。「アメリカブランドの生地」という意味合いで使われています。

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アパレル業界の「USAコットン(COTTON USA)」とは

一方、ファッション・アパレル業界で「USAコットン」「COTTON USAマーク」といえば、これは素材の産地と品質を証明する認証制度のことです。

アメリカ南部・中部の「コットンベルト」と呼ばれる17の州で栽培された綿花を50%以上使用した製品に対して、国際綿花評議会(CCI)が認定する「COTTON USAマーク」を付与します。

COTTON USAマークは、世界的に評価されている上質なアメリカ綿を50%以上使用した、綿100%の製品につけられる信頼の目印。CCIが認定し、さらに日本の厳しい品質基準をクリアした製品だけにつけられています。

出典:COTTON USA JAPAN 公式サイト「COTTON USAマークについて」

COTTON USA マークの主な条件

① アメリカ産綿花を50%以上使用していること
② CCIへの申請と審査に合格していること
③ 生地の種類・用途は問わない(Tシャツでもタオルでもデニムでも対象)

アパレル業界の「USAコットン」は、ブランドやデザインとは無関係です。あくまで「どこで育った綿から作られているか」という原料の出自と品質保証を示すものです。

現在日本国内には63のライセンシー企業が存在しており、グンゼ、エディ・バウアー・ジャパンなど各社がCOTTON USAマーク付き製品を展開している。

出典:WWD JAPAN「アメリカのコットンはなぜ日本で好まれるのか」

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並べて比べると

手芸・ソーイング業界 アパレル業界
何を指す? アメリカブランドが企画したプリントコットン生地 アメリカ産綿花50%以上使用製品への認証マーク
着目点 デザイン・ブランドの出所 原料(綿花)の産地と品質保証
代表例 Moda、Robert Kaufman、Michael Miller など グンゼ、エディ・バウアー・ジャパンなど(国内63社)
綿花の産地 必ずしもアメリカとは限らない アメリカ産が50%以上(条件)
生産地 韓国や日本など東南アジアが多い 世界各国で製品化される
主な用途 キルト・パッチワーク・バッグ・小物 Tシャツ・デニム・タオル・インナーなど幅広く

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なぜ混乱するのか——言葉の成り立ちから考える

この混乱が生まれる背景には、二つの業界がまったく異なる文脈で同じ言葉を使い始めたことがあります。手芸業界では1970〜80年代にアメリカのパッチワーク・キルトブームが日本に波及し、輸入されてきたアメリカブランドの生地を「USAコットン」と呼ぶ習慣が定着しました。一方アパレル業界では、アメリカ綿花産業の国際的なプロモーション活動の中で「COTTON USA」という認証ブランドが確立されました。

どちらも「USA(アメリカ)」と「コットン(綿)」を組み合わせた言葉ですが、片方はデザインの出所、もう片方は原料の産地——そもそも意味しているレイヤーが違うのです。

jumble shop oneで扱う「USAコットン」はすべて手芸業界の意味、つまりアメリカのファブリックブランドが企画したプリント生地です。ミミに「MADE IN JAPAN」の文字がある場合は、日本でプリントされた品質の証でもあります。

— jumble shop one

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