サーフェスパターンデザイナー Elizabeth Olwen とは?

Shop Manager
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当店で取り扱っている Cloud9 Fabrics へのデザイン提供でもお馴染みのデザイナー

美しいパターンへの情熱 — デザイナー Elizabeth Olwen のすべて

「一歩踏み出すたびに、何か美しいものを残していきたい」という言葉を、仕事のテーマに掲げるデザイナーがいます。カナダ出身のサーフェスパターンデザイナー、Elizabeth Olwen(エリザベス・オルウェン)。Cloud9 Fabrics のオーガニックコットンファブリックでキルターにも広く知られる彼女は、花柄・幾何学・自然のモチーフを鮮やかな色彩で描き、世界中の製品に命を吹き込んできました。jumble shop one でも取り扱いのある Cloud9 Fabrics を通じて、彼女の生地を手にしたことがある方もいるのではないでしょうか。今回は、そんな Elizabeth Olwen のキャリアと作風、そして彼女の生地が愛される理由を深く掘り下げていきます。


01   プロフィール — カナダから、ベルリンを経て、リスボンへ

Elizabeth Olwen は1981年1月25日生まれ、カナダ・オンタリオ州の小さな町に育ちました。幼い頃からアートが好きで、高校生のときに「グラフィックデザイン」という職業を知り、アートスクールへ進学。グラフィックデザイナーとして広告業界で 12 年以上のキャリアを積みました。

しかし、心の奥にはずっと「もっと自分らしい表現ができるはずだ」という声があったといいます。転機が訪れたのは、思い切って仕事を離れ、ベルリンへ 3 か月間のクリエイティブ休暇に出かけたときのことです。

グラフィックデザイナーとして 12 年以上働いたあと、思い切って飛び出しました。私はグラフィックデザインが「得意」だとは思っていましたが、お腹の底から火がつくような感覚、何か「最高」になれるものがある、という予感があったのです。だからベルリンへ行き、その直感の正体を探しました。そして、ありがたいことに見つかりました。


Canadian Women in Design インタビューより

ベルリンの古道具屋で見つけた、味わいのある柄のついたティーポット。それがパターンデザインへの情熱に火をつけたきっかけのひとつだといいます。それ以来、毎日パターンを描き続け、気づけばその道が天職になっていました。

トロントを拠点に活動を続けたのち、ある時期にリスボンへの移住を決意。全財産を売り払ってポルトガルへ渡ったエピソードは、クリエイティブ業界でも話題になりました。現在は「Casa Elizabeth(カーサ・エリザベス)」と呼ぶ、色彩あふれる自宅兼アトリエからデザインを発信しています。このリスボンの自宅はインテリアメディア「Apartment Therapy」や「Lux Deco Portugal」にも取り上げられ、パターンデザインの世界観がそのまま住まいに宿っているとして注目を集めています。

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02   作風 — 自然、旅、そして「美しさを残すこと」

Elizabeth Olwen の作品を一言で表すなら、「喜びと美しさを広げるために作られたパターン」でしょうか。花やボタニカルモチーフを基調にしながら、幾何学的なアブストラクト表現や民話(フォークロア)的なモチーフも取り入れ、独自のスタイルを確立しています。

インスピレーションの源

彼女がインスピレーションを得る場所は、日常のあらゆるところです。リスボンの街角の色彩とアズレージョ(タイル)模様、空に浮かぶ柔らかな雲、水中で揺れる海藻のたゆたい。そして、オンタリオ州の深い森、旅先で偶然出会ったヴィンテージの古本や、誰かが捨てた柄入りのマットレスすら、着想のヒントになると語っています。

影響を受けたデザイナーとして挙げるのは、英国のアーツ・アンド・クラフツ運動の父とも呼ばれる William Morris(ウィリアム・モリス)。自然モチーフを丁寧に紋様へと昇華する精神は、Elizabeth 自身の作品にも通じています。

制作プロセス — 紙とペンからデジタルへ

制作はまずアナログから始まります。紙にペンでモチーフを描き出し、その後 iPad Pro と Apple Pencil(または Wacom タブレット)を使ってデジタルの世界へ移行。モチーフをひとつひとつ丁寧に組み合わせ、パターンや模様画(イラストレーション)に仕上げていきます。「デジタル上に手仕事の温かみを宿らせること」が彼女のこだわりのひとつです。

もしランドスケープ・アーキテクト(造園家)になっていたら、と思うことがあります。でも今思えば、ある意味でその夢は叶っているかもしれません — 私はデジタルの庭を作っているのですから。


Spoonflower Blog インタビューより

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03   Cloud9 Fabrics との歩み — オーガニックコットンに宿るデザイン

Elizabeth Olwen がキルターに広く知られるようになった最大の理由が、Cloud9 Fabrics との長期コラボレーションです。Cloud9 Fabrics はアメリカを拠点とする、100% GOTS 認定オーガニックコットンを専門とするブランド。環境への配慮と現代的なデザインを両立させた生地は、ハンドメイド愛好家から高い支持を受けています。

Cloud9 Fabrics とは

モダンなキルト・ホームソーイングコミュニティのための、100% GOTS 認定オーガニックコットンファブリックを製造するブランド。スレッドカウント 200、重量 125gsm の上質なキルティングコットンが特徴で、世界中のキルターに愛されています。
公式サイト:cloud9fabrics.com

Elizabeth は Cloud9 Fabrics のデザイナーとして複数のコレクションを発表してきました。これまでのコレクションだけでも次のとおりです。(2026年6月時点)

  • Field Day(フィールド・デイ)
  • Underwater(アンダーウォーター)
  • Faraway Places(ファーアウェイ・プレイシズ)
  • Ethereal Jungle(エーテリアル・ジャングル)
  • Good Vibrations(グッド・ヴァイブレーションズ)
  • Universal Love(ユニバーサル・ラブ)
  • Sweet Nothing(スウィート・ナッシング)
  • Floral Deco(フローラル・デコ)
  • Stardust(スターダスト)
  • High in the Sky(ハイ・イン・ザ・スカイ)

倫理的なオーガニック素材を作り続けているブランドで、コラボレーションはとても充実したものになっています。これまでに 5 つのコレクションを一緒に作り上げ、さらに続きを予定しています。


Elizabeth Olwen 公式サイト(Cloud9 Fabrics ページ)より

海外キルターからの評判

海外のファブリックレビューサイト The Fabric Fox では、Cloud9 Fabrics の中でもとくに Elizabeth Olwen を取り上げ、こう評しています。

Cloud9 Fabrics の中でいちばん好きなデザイナーは Elizabeth Olwen です。彼女の得意技は、見る人の目をとらえて離さない、素晴らしい幾何学パターンを生み出すことです。


The Fabric Fox「Best Quilting Fabric Brands」より

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04   クライアント — 世界的ブランドから日本まで

Elizabeth Olwen の活躍は、ファブリック業界にとどまりません。広告、パッケージ、ホームデコ、ステーショナリー、ファッション、スイムウェア、アクセサリーと、ジャンルを横断して世界的なブランドと仕事をしてきました。公式サイトに掲載されているクライアントリストには、Keds(スニーカー)、Facebook、Starbucks、Nest、Febreze、Waitrose、Crate & Kids、Urban Outfitters、Flow Magazine、Align Swim などが名を連ねています。

日本との縁

日本市場とのつながりも深く、西武そごう(Sogo & Seibu Japan)や、東京の壁紙ブランド「常盤化工(Tokiwa Wallpaper Japan)」、そして「Art Print Japan」とのコラボレーションが確認できます。日本の審美眼にも響く、繊細で丁寧なパターン設計が評価されている証でしょう。

主なコラボレーション一覧

これまでに手がけたコラボレーションは多岐にわたります。Echo New York(シルクスカーフ)、Nooworks(アパレル)、Keds(スニーカー)、Crate & Kids(子ども向けホームデコ)、Ohh Deer(ステーショナリー)、Hovia(壁紙・英国)、Felt Right(フェルトウォールパネル)、Peking Handicraft(ラグ・クッション)、Urban Outfitters(アートプリント)、Miquelrius(手帳・スペイン)、Mixbook(フォトブック)、Denik(ジャーナル)、Amber Lotus(カレンダー)、Align Swim(水着)、Casetify(スマートフォンケース)、Tie Bar(ネクタイ)、Kate & Laurel(ウォールアート)など。「パターンは美しい暮らしの背景になる」という信念のもと、暮らしのあらゆる場面に美しさを届けようとする姿勢が見てとれます。

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05   メディア掲載・書籍収録 — 国際的な評価

Elizabeth Olwen の仕事は、世界各国のメディアや書籍にも取り上げられています。カナダ、アメリカ、イギリス、オランダ、ドイツ、フランス、イタリア、オーストラリア、そして日本と、多くの国で紹介されてきました。主な掲載メディアと書籍をまとめると以下のようになります。

  • Aspire Design & Home Magazine(米国)
  • Canadian Women in Design(カナダ)
  • Flow Magazine(オランダ・ドイツ・フランス) — 表紙イラストも担当
  • Frankie Magazine(オーストラリア)
  • Computer Arts Magazine(米国)
  • Uppercase Magazine(カナダ)
  • Origin Magazine(米国)
  • Style at Home Magazine(カナダ)
  • Pattern & Design book by 24Ore Cultura(イタリア)
  • Palette Perfect Volume 2(色彩専門書)
  • Print & Pattern Nature book(英国)
  • Pattern Euphoria Book(日本)
  • Spoonflower Blog(米国)
  • Apartment Therapy(インテリアメディア・米国)

日本でも「Pattern Euphoria」という書籍に収録されており、海外パターンデザインに関心のある読者層からも注目されてきたことがわかります。

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06   教育とコミュニティ — 創造性の喜びを分かち合う

デザイナーとしての活動に加え、Elizabeth はクリエイティブ教育にも力を入れています。Skillshare をはじめとするプラットフォームでオンラインクラスを提供し、パターンデザインの基礎から実践まで、世界中の学習者に向けて発信してきました。また、ヨーロッパ各地で開催するクリエイティブリトリート(制作合宿)も好評で、参加者が日常から離れてアートと向き合う場を提供しています。

フリーランスを目指す若いクリエイターへのアドバイスとして、彼女が繰り返し語るのは「収入の柱を確保しながらクリエイティブな仕事を育てること」。夢の仕事だけでは生活できない時期でも、焦らずに自分のスタイルを探し続けることが大切だと言います。ベルリン時代の彼女自身の経験が、そのまま後進への言葉になっています。

仕事外でしていることが、新しい仕事の燃料になる。だから自分にたくさん楽しむ許可を与えています。


The Positive Print Company インタビューより

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まとめ — パターンは、美しい暮らしの背景

グラフィックデザイナーからサーフェスパターンデザイナーへの転身、ベルリンからトロント、そしてリスボンへと続く旅。Elizabeth Olwen のキャリアは、常に「自分の声に正直に、美しいものを作り続けること」への問いかけで満ちています。

Cloud9 Fabrics を通じて彼女の生地を手に取るとき、そこにはただの柄ではなく、「一歩ごとに何か美しいものを残したい」というデザイナーの祈りが織り込まれているように感じます。キルトやソーイングに使う生地を選ぶとき、そのデザイナーの物語を知っていると、作品への愛着がひとつ深まるかもしれません。

PROFILE

Elizabeth Olwen(エリザベス・オルウェン)
カナダ・オンタリオ州出身のサーフェスパターンデザイナー。グラフィックデザイナーとして 12 年以上のキャリアを積んだのち、ベルリンでのクリエイティブ休暇を経てパターンデザインの世界へ転身。現在はポルトガル・リスボンを拠点に活動。Cloud9 Fabrics、Keds、Starbucks、Crate & Kids など世界的ブランドとコラボレーション多数。オンライン講師、ヨーロッパ各地でのクリエイティブリトリートも主催。Instagram フォロワーは 12 万人超。
公式サイト:elizabetholwen.com
Instagram:@elizabetholwen

jumble shop one では、Cloud9 Fabrics をはじめとした海外キルティングファブリックを取り揃えています。

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